苦しいとき、不幸なとき、完全に「いま、そうであるもの」の中に在ることです。不幸も問題も、「いま」の中では生き延びることができません。 : エックハルト・トール

苦しいとき、不幸なとき、完全に「いま、そうであるもの」の中に在ることです。不幸も問題も、「いま」の中では生き延びることができません。

以上、エックハルト・トール (著), Eckhart Tolle (原著), あさり みちこ (翻訳)『世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え』P.210より引用させていただきました。

この文章を読んで、とある場所で何度かすれ違った中年の人のことを思い出します。

その人はまさに全身で不幸を表現していました。
足取りは重く、下を向いて歩き、覇気はなくとぼとぼと歩いています。

すれ違ったときに表情を盗み見るとほんと苦しそうな顔をしていました。
口はへの字で、目には生気がなく、すべてが嫌だと顔に書いてありました。

でも、その人の「いま」だけを切り取ると、特に餓えている風でもなく、中肉中背で、身体に痛みがある様でもなかった。
ごく普通に歩いて、ごく普通に呼吸して、ごく普通に仕事に向かっている風だった。

その人は、そのときの「いま」だけを切り取れば、他の誰ともほとんど違わなかった。

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