以下、和田純夫 監修『みるみる理解できる量子論―相対論と並ぶ自然界の2大理論 摩訶不思議なミクロの世界 (ニュートンムック―サイエンステキストシリーズ)』P.92-93を参考にさせていただきました。
トンネル効果とは、通り抜けられないはずの壁をミクロな粒子がすり抜けてしまう現象。
ミクロな世界での壁とは、「エネルギーの障壁」のこと。
プラスの電気をもったマクロな二つの球をぶつけてもプラス電気どうしの反発力によって衝突できない。 衝突できないのは、二つの球の間に電気的なエネルギーの障壁があるから。
電気的なエネルギーの障壁を上まわる運動エネルギー(速度)を球にあたえれば、このエネルギーの障壁を破って二つの球は衝突する。
しかし、ミクロな二つの粒子の場合、十分な運動エネルギー(速度)がなくても、ある確率で電気的なエネルギーの障壁を”すり抜けて”衝突することがある。これがトンネル効果。
トンネル効果はミクロな粒子が波の性質をもつためにおきる現象。
太陽が中心温度が低くても核融合反応を起こせるのはこのトンネル効果のおかげ。
ある程度近づいた陽子どうしがトンネル効果により衝突し核融合を起こしている。
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