以下、佐藤勝彦 監修『みるみる理解できる相対性理論―特殊相対論も一般相対論も実はむずかしくなかった! (ニュートンムック)』P.56-59を参考にさせていただきました。
特殊相対性理論は、相対性原理と光速度不変の原理を土台にしている。
相対性理論では、だれから見るかが大変重要。
走る列車のなかでボールを上に放り投げたとき、列車の中の観測者から見るとまっすぐあがってまっすぐ落ちるだけだが、列車の外の観測者から見るとボールは放物線を描く。
同じように特殊相対性理論によると「時間」も観測者によってかわる。
光速に近い一定の速度で飛んでいる宇宙船があるとします。
その宇宙船の真ん中には光源あり左右の等距離には光検出器がある。
その光検出器が光を検出すると発光弾が船外に向けて発射されます。
この宇宙船が右方向に飛んでいるのを月面で見ている人がいるとします。
宇宙船内の観測者の場合、発光弾は同時に発射されます。
というのは、相対性原理によれば宇宙船は静止し月が動いていると見てよい。
そして、光速度不変の原理から、光源からの光は同時に光検出器に届くからだ。
一方月面の観測者の場合、左の発光弾が先に発射され、右の発光弾は遅れる。
というのは、光速度不変の原理から左右の光の速さは同じですが、宇宙船が右に光速に近い速度で移動しているために、左の光検出器は光に接近し逆に右の光検出器は光から遠ざかるからだ。
ゆえに、宇宙船内の観測者と月面の観測者はそれぞれ”別の時間”をもっているともいえる。
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