以下、佐藤勝彦 監修『みるみる理解できる相対性理論―特殊相対論も一般相対論も実はむずかしくなかった! (ニュートンムック)』P.86-89を参考にさせていただきました。
宇宙から地球に降りそそいでいる「宇宙線」という粒子は、大気圏に突入すると、大気の分子(窒素分子など)と衝突し、ミューオンを生み出す。
このミューオンは、寿命が100万分の2秒程度しかなく、光速の約99%で飛んだとしても、0.6キロメートルほどしか飛ぶことができない。(30万キロメートル×0.99×100万分の2秒=約0.6キロメートル)
しかし実際には、数百~10数キロメートル上空で生まれたミューオンは地上まで到達している。
ゆえに
地上の観測者から見ると、ミューオンの寿命がのびて(特殊相対性理論の効果により時間が遅くなり)、崩壊前に地上に到達していることになる。
これはミューオン側から見ると空間がちぢみ、地球や大気圏がぺしゃんこになっているからであり、だからこそミューオンは寿命がつきる前に地上に到達できる。
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