無意識のうちに、つまり心の奥の奥で、彼はその訴訟の決着がつくまでは、余分なお金は欲しくないと思っていたのです。(中略)別れた妻と子供たちに対し、健康と愛と平和と繁栄を望むべきであると悟りました。(中略)数週間して、彼には大きな昇給の知らせがありました。それより驚いたことは、別れた妻の方から和解を求めて復縁したのです。
大島 淳一 著 『マーフィー100の成功法則 (知的生きかた文庫)』 P.115より引用させていただきました。
どうして裕福にならないんだろうと思っている人が、実は心の奥深くで、「お金をいらない」と思っているというのは、あり得ることだと思います。自分を観察してみてもそう言えます。
人間の心理というのは一筋縄ではいかないもので、でもだからこそ、人生は変化に富んで面白いのかもしれません。
こういう場合は、本当は欲しくないのに欲しいと思っている状態なのか、それとも、本当は欲しいのに欲しくないと思っている状態なのか、いずれにしても、本当に思っていることが実現するのでしょう。
じゃあ、逆に、お金はいらないと言ってる人が、心の奥深くで「お金が欲しい」と思っていれば、その人は口で言っていることとは逆にお金持ちになるというのも、あり得る気がします。
いずれにしても、口で「お金が欲しい」と言いつつも、心の奥では、お金があってもなあ……とか、お金があると心配事も増えるしなあ……とか、そんなに欲しいとは思わないけど、あったらあったで困らないから、貰ってもいいけど……等々、思考の二重構造的な事は日常茶飯事だと思います。